団地のアルバムプロジェクト 堺さん(惣菜とお弁当 ふるさと)の話
「団地のアルバムプロジェクト」について
今年で築50年を迎える大型団地、北本団地。半世紀の歴史の中で、この場所に関わった色んな人達の思い出を集めて「団地のアルバム」を作ってみようというプロジェクト。第三回は今も北本団地商店街で営業を続ける惣菜とお弁当 ふるさとの堺さんにお話を伺いました。今回のインタビューは団地商店街で久しぶりに地面に座って(!)敢行しました。堺さん、寒い中でお話いただきありがとうございました。
ー今日はよろしくお願いします。堺さんは何年生まれですか。
昭和52年生まれだね。今、42です。
ー団地に引っ越してきたのはいつ頃ですか?
団地でお店(惣菜とお弁当 ふるさと)を開業した昭和57年だね。俺が幼稚園の年長の時。
その時は団地ブームだったから団地を狙っていたらしいよ。
ー団地って入居のハードルも高かったらしいですよね。
何年も待って、団地にきたらしいからね。団地くる前は北浦和で弁当屋やっていたらしい。
ー引っ越してきた当時は団地に住んでいたんですよね?
そうだね、結婚してからも住んでて2年前までは団地に住んでいたし、今も北本にいるよ。お店(惣菜とお弁当 ふるさと)を続けているからほぼ団地にいるしね。
ー引っ越してきた当時の思い出として、団地に住んでいて楽しかったこととかありますか。
小さい頃はずっと楽しかったし、今でも楽しいね。
ー今も楽しいっていいですね。
昔のワイワイしている感じも楽しいし、今も子どもが楽しんでいる様子みると団地っていいなって思うよ。やっぱり遊べるところが多いのが良いよね。
ー賑わいがあるっていいですよね。商店街がこうなったらいいとかありますか。
賑わいだしたら、嬉しいよね。どうしてもスケルトン状態のものを改装してってハードル高いから、商店街が全て埋まる感じが想像できなくてね。だからフリーマーケット的なものとかもいいよね。
ーフリーマーケットいいですね。以前、屋台を出されていてすごいよかったです。
あれはよかったよね。ただ、保健所的にNGでね。団地のために賑わいを作ろうと思って、店舗を構えていたし良いかなと思ってやったんだけどダメって言われちゃってね。難しいよね。
ー賑わいを作ろうとしているっていう発想めちゃくちゃいいと思います。私たちもマーケットを考えていて、お弁当屋さん出店してくれますか。
やるよ。ぜひぜひ。利益とかそういうのじゃなくて、やっぱり今でもお弁当を求めてくれる人がいるからね。最近は、いつも配達だけでなかなかお店開けられてないから、いい機会になるといいね。
ーそうでしたか。私は20才頃の時にふるさとさんに通っていて、「ノリ弁唐揚げ」をよく食べていました。
「ノリ弁」は人気。お弁当屋さんて、買ってくれた人の名前はわからなくても、この人は何を注文するとかわかるからね。ノリ弁はよく出てました。笑
ーさすがです。ふるさとさんは、お母さんのサービスがすごいですよね。購入品とサービス品がどちらなのかわからないくらいサーピスしてくれて。笑
確かに母ちゃんは気前がいいよ。今はデイサービスに通っているんだけど、色々作ったりして楽しいそう。それで、ものを作ることが好きなんだなって知って、作ることを教えてくれたり発表できる場が団地にあったらいいなと思うね。
ーそれいいですね。私たちもあの場所を多くの人に使ってもらえるといいと思っているんで。
是非、何かあればよろしくお願いします。
ー最後に、この持ってきてくれた写真について覚えてることを教えてください。またいい写真持ってきてくれましたね。笑
親父がヒラメを釣ってきて、お前と同じくらいだぞーって、親父とヒラメと俺が並んで写真を撮った記憶がある。この写真撮ったのは覚えてたね。
ーこのヒラメは弁当に?
いやいや、さすがに弁当にはならないけどね。趣味でさ。
ーいやー素敵な写真ありがとうございます。この写真、本当にめちゃくちゃいいですね。素敵な時間ありがとうございました。
(吉川の感想)
今も「惣菜とお弁当 ふるさと」で、弁当屋さんとして商店街で活躍している堺さん。
団地が「今も楽しい」という力強い発言が、すごく印象的でした。
インタビュー中にも、団地の賑わいのために簡易的な屋台を出そうと様々なアイディアを出して働きかけてくれる境さん。商売のことだけでなく、賑わいや楽しみを作ろうとしている感じがとても良いと感じました。今後、一緒にマーケット等で何かできることを楽しみにしています。本当にありがとうございました。